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[ビジネスに効くゴルフ] ボビー・ジョーンズの人生に学ぶ ~ ゴルフをもっと深めるために

2015.08.01

ゴルフ史上、最も偉大なゴルファーの1人と言われているボビー・ジョーンズ。アマチュアにしてメジャー大会13勝、グランドスラム達成、そしてマスターズの創始者としての戦績や功績が絶大なのはもちろんですが、彼が敬愛された理由はその人格にありました。

1925年の全米オープンでは、アドレスの際にボールが動いたと正直に自己申告し、1打罰を科して優勝を逃したという逸話があります。彼のフェアプレーの精神を端的に示す逸話として有名です。

そんなジョーンズ氏ですが、10代の頃のプレー態度は最低そのものでした。クラブを投げるのは日常茶飯事で、観客に怪我をさせて新聞沙汰になったり、スコアカードを破り捨てて棄権したり、出場停止処分を受けたこともあります。もちろんその頃の彼がメジャー大会に勝利することはなく、本人も“悲惨な7年”であったと述べています。

では、なぜ彼は勝てるゴルファーに変われたのか?それは、競技ゴルフで勝利するには、精神の緊張を制しなければならない事に気付き、生来の忍耐力の無さを克服したからでした。その結果、キレやすい性格は改善され、謙虚さが身につき、冷静な態度を保てるようになったのです。ゴルフによって人格を涵養した好例と言えましょう。

しかし、そんな彼もやはり人間でありました。勝利へのプレッシャーから、心身をすり減らし、「もうたくさんだ」と言い残して、28歳の若さで競技ゴルフから引退するのです。その後は、本業の弁護士をしながら、精神的圧迫のない愉しいゴルフをして暮らしたそうです。

ボビー・ジョーンズの事をもっとお知りになりたい方は、ぜひ『ダウン・ザ・フェアウェイ』などの著書を読んでみて下さい。ゴルフにもビジネスにも活かせるヒントが沢山詰まっています。

ビジネスサポートながの 2015年8月号より
文責 古木惣一郎