コラム

[ビジネスに効くゴルフ] ゴルフ上達の脳科学 ~ 目差すべきゴルファーの境地とは何か?

2015.11.01

ゴルフをしていると、距離感が掴めずに不安になることがよくあります。なぜなら、ゴルフコースには、距離を錯覚させるような罠が潜んでいるからです。例えば、グリーンの手前に大きなバンカーがあれば、ピンは近くに見えますし、背景に何も無い場合には、反対に遠く見えたりします。

そのトリックに騙されずに、自らのコース戦略を描いて、正確にターゲット設定ができるかどうかが、スコアメイクの重要なポイントとなります。もちろん初心者にとっていきなりの成功は望むべくもありません。重要なのは、腕前や成否の如何に関わらず、ターゲット設定という“決断”をすることなのです。目標を決めて打つからこそ成否の判定ができるのであり、故に経験は蓄積され、感性も磨かれるからです。

ところで、ターゲットを明確に設定する理由はもう一つあります。それは、人間の脳は「~する」という肯定的な命令に従順である事が、脳科学によって明らかにされているからです。「あそこを狙うぞ!」というしっかりした意識によって、球をそこに運ぶための潜在能力が発揮されるのです。

ところがいざコースに出てみれば、不安に駆られ、否定的に捉えたくなる場面が多いものです。あなたも「あそこのOBに打たないようにしよう!」と意識した事はありませんか?ですが、それはむしろ逆効果です。脳は否定的命令を聞かないどころか、否定語を無視して、目に焼き付けたOBゾーンをターゲットと誤認してしまうからです。ゴルフが上手な方は、ここの部分のコントロールの達人であると常々感じます。

ただ、自己肯定を強くすることにより、自己中心的になることには注意が必要です。脳に肯定的な命令を送り続けながら、自らの所作を謙虚にしてゆくこと。それこそがゴルファーとして目差すべき境地なのではないでしょうか。

ビジネスサポートながの 2015年11月号より
文責 古木惣一郎