コラム

【魂のゴルフ】〜 成熟したゴルフは真の豊かさをもたらす 〜『ジュニアゴルファーの幸せな育て方について』

2016.06.16

私が常々日本のゴルフ界に物足りなさを感じているのは、ゴルフを通じて人間力を育むための文化や仕組みに弱点があるところです。

それが顕著に見られるのがジュニア大会であり、スコアの意図的な過少申告が、全国的に問題となっています。マナーやエチケットが何よりも大切なゴルフにおいて、成績至上主義的な風潮が蔓延っているのです。

そして、その原因の多くは親にあると、ある大会主催者がこぼしていました。多くのジュニアの大会では、スコアが悪い子供を叱ることはもとより、手を挙げる親すらいるそうです。叱られたくないばっかりに、子供達はスコア改ざんに手を染めてしまうのです。

もちろん親の立場もわかります。ゴルフをさせるにはお金と時間がかかりますので、そのサンク・コストを切り捨てる決断は容易ではありません。そこに、子育てを成功させたいプライドや、勝利させれば子供は幸せになるという思い込みが加われば、感情的に怒りたくなるもなるでしょう。

しかし、無垢な笑顔を捨て、スコア詐称で心に傷を負った子供が幸せと言えるでしょうか?親としてそれは本望でしょうか?もちろん私は違うと思います。

子供達は抑圧されることなく、自らの興味のままに活き活きと楽しむべき存在です。そして、親というものは、そんな我が子の笑顔だけで、幸せになれるものなのです。その原点を忘れ、子供に無茶な期待をかけたり、自由な心を奪ったりすれば、将来に渡って両者の関係が上手くいかなくなるかも知れません。

渋い顔をして「おいスコアはどうだった?」ではなく、「お前、本当に楽しそうだなあ。父さん母さんもとっても嬉しいよ!」と子供に声をかける親が集まる場。そんなジュニアゴルファー育成の機会を増やしてゆくべきであると私は考え、その実現に向けて動き始めたところです。

ビジネスサポートながの 2016年6月号より
文責 古木惣一郎